矢澤亜希子さんがバックギャモンの世界チャンピオンになったことが、昨年最も嬉しかった出来事だ。
「なります」と宣言してあっさり達成したのだから、私は度肝抜かれた。
彼女には様々なハンディキャップがあったが、それは脇へ置いておこう。
全ての人が何らかのハンディキャップを抱えているのだから。
そんな事よりもバックギャモンという不可実性のありそうなゲームにおいて予告を達成したことが私は嬉しい。
数年前、日本選手権の会場で私は羅衣夜さんからインタービューを受け、バックギャモンにおける実力と運の割合は6対4とかではなく「10対0だ」と返答した。
矢澤亜希子さんは身をもってそれを証明してくれた。
有言実行。
バックギャモンにおいてそれが可能だ。
そして何より、優勝して本当に嬉しそうだった彼女を見る事ができて私は嬉しかった。