バックギャモン界が新しいフェイズへ突入しつつあると感じます。
チェコのZdenek Ziszkaは若干19歳ながら、直近の7マッチ(11ptマッチ)で平均PRが3.53でした。彼の平均をより長いスパンで見ると4.0ですが、彼がプレイを続けるなら3.5まで下がることは時間の問題でしょう。19~20歳で3.5を達成すれば、まだ人類が到達していない2.5も視野に入って来ます。また大阪の横田さんはバックギャモン歴が一年未満ながら既に5.0を切っています。
このように全体のレベルアップが進む要因として、優れた解析ソフトウェアやウェブサイトを利用した情報の共有などが挙げられます。その中でも最も重要な要因はプレイヤーの増加と競争の激化だと私は考えます。プレイヤー人口が増えれば増えるほど、自然と競争は激しくなります。競争が激しくなればレベルも自然と上がるでしょう。
ではバックギャモンのプレイヤー人口は増えているのか?はっきりとしたデータはどこにもありませんし、何をもって「バックギャモン人口」と呼ぶかもあいまいですが、増加を支持する事象を挙げます。
(1) 参加者300名クラスのトーナメントが複数行われるようになった。
2000年頃、300名クラスの大会と云えば世界選手権とノルディックオープンの二つだけだったと思います。現在はイスタンブールやキプロスで300名規模の大会が年に三回ほど行われていますし、その人数は更に増えそうです。
(2) 高額アディドマネーの大会が増加
2000年頃に5万ユーロのアディドマネーを擁するパリ大会がありましたが、当時は他に高額アディドマネー大会はなかったと記憶しています。しかし現在はキプロスの4万ユーロを筆頭に、2~3万ユーロクラスの大会が複数あります。また2016年2月にはジブラルタルで3万ユーロのアディドマネーに加えてレジストレーションフィー無料の大会開催が決まっています。
(3) スマートフォンのアプリケーション
「Backgammon Ace」に代表される優れたアプリケーションの出現で、どこにいても遊べるようになりました。
(4) ここ数年の日本選手権ではコンスタントに64名(最上位クラスに対して)が集まっている。
私自身は2.5を最初に達成するプレイヤーとなるべく精進中です。