いよいよメイントーナメントが始まります。初戦の相手はフィリップ=ヴィシェイジャー。3年ほど前の世界チャンピオンです。とても気さくで、デンマークの大会でもよく話した間柄です。彼のプレイはたいへん慎重で、要するにゆっくりです。しかし動かし直しは一切せず、頭の中でイメージし、決断してから動かすという、私の理想とするスタイルでした。ちなみにスローペースのお陰で、私はすべての出目をメモできたので、試合後にSnowieへ入力しました。
初戦は彼が1点獲得するも、私が4ゲームを連取して9対1となります。最終的には17対4で勝ち上がりました。スコアから分かるように、私の出目が良かったのですが、彼は出目に対して不平感を表すことが一切ありません。出目にはまったく興味がなく、純粋に自信のチェッカープレイとキューブアクションだけに集中しています。そしてプレイ内容もすばらしく、エラーレートは2.9でした。まさしく尊敬に値するプレイヤーであり、対戦できたことを幸せに思います。
私のエラーレートは3.8で話になりません。一プレイで0.500を越えるメンガトン級のエラーがありました。よく吟味して次へつなげます。
試合の終わり間際に気付いたのですが、私は一回戦が不戦勝でした。なのでこの対戦が二回戦であり、今日はここまでです。
既にご存じでしょうが、チャンピオンシップで過去最多の日本人六名がベスト64へ進みました。何年か前のラスベガスを思い出します。
深夜一時を過ぎて帰宅しようと思っていると、ロンドン在住の篠さんからビールを誘われ、エスカルゴや生ハムまでご馳走になりました。私が学生時代もお世話になったことがあります。どうもありがとうございました。